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アスベスト(石綿)用語集

アスベストは、健康への深刻な影響があることから住宅や建物のリフォーム・解体を行う際に正しく理解しておくことが重要です。

このページでは、個人宅の所有者やアパートオーナーの方に向けて、アスベストに関連する専門用語をわかりやすく解説しています。

アスベスト(石綿)

アスベストは鉱物繊維の一種。耐熱性・耐薬品性・絶縁性に優れるため、かつては建材や工業製品に幅広く使われました。特に昭和期には、断熱材や耐火材として様々な建築物で大量に使用されていたことがあります。

しかし、今では、アスペスト繊維が体内に入ると肺がんや中皮腫などを引き起こす危険性があると判明しています。重大な健康被害のリスクから、現在では法律で製造・使用が全面的に禁止されています。

吹付けアスベスト(石綿含有吹付け材)

アスベストをセメントや接着剤に混ぜ、天井や梁などに吹き付けて施工した建材のこと。施工が容易で、かつ耐火性・断熱性に優れていたため、多くの公共施設やビルで使用されました。

しかし、経年劣化により繊維が剥がれやすい特徴があるため、空気中に飛散すると深刻な健康被害の懸念があります。そのため、国が定める基準では、最も危険性の高い「レベル1建材」に指定されています。

成形板(石綿含有成形板等)

セメントやケイ酸カルシウムにアスベストを混ぜ、板状に加工した建材です。スレート屋根や外壁材、Pタイルなどに多く使われてきました。表面が硬く安定しているため、通常は飛散しにくく、「非飛散性建材」に分類されます。

ただし、解体やリフォームで切断・破損すると繊維が放出される恐れがあるため、適切な処理や安全対策を講じることが不可欠です。

石綿含有保温材等(レベル2建材)

配管やボイラーの断熱目的で使用された保温材の中にはアスベストを含むものがあります。

吹付け材ほど飛散性は高くありませんが、剥がれや破損によって繊維が空気中に出るリスクが残ります。そのため「レベル2建材」に分類され、状況に応じて除去だけでなく封じ込めや囲い込みなどの処置が必要になります。

専門的な知識と技術を持つ業者の対応が重要です。

飛散性/非飛散性

アスベスト建材は繊維が空気中に飛び散りやすいかどうかで「飛散性」と「非飛散性」に区分されます。

飛散性建材は微細な繊維が容易に飛散する特徴を持ち、吹付け材が典型です。非飛散性建材は通常の使用環境では繊維が漏れにくいものの、工事で破壊や切断が行われると飛散リスクが発生します。

建材の性質を正しく理解し、適切に取り扱うことが求められます。

レベル分類(1~3)

アスベスト含有建材は、国の基準で飛散性の高さやリスクに応じ3段階に分類されています。

レベル1は吹付け材で、飛散リスクが極めて高く除去が基本です。レベル2は配管やボイラーの保温材などで、状態によって封じ込めや囲い込みの対応も可能です。レベル3は成形板などで、通常使用では安定していますが、破損すると飛散の恐れがあるため注意が必要です。

定性分析

アスベストが建材に含まれているかどうかを確認する検査方法を、法定性分析と言います。顕微鏡観察やX線回折を用い、繊維の種類を調査します。

初期段階での判断に適した検査方法で、比較的安価に実施できることから事前調査でも広く活用されています。ただし含有量を数値化することはできず、あくまで有無を確認するための検査となります。

定量分析

建材に含まれるアスベストの割合を重量百分率で数値化する方法が定量分析です。法令対応や工事計画を立てる際の重要な根拠となり、行政報告にも用いられます。

精度の高い分析が求められるため、専門機関での実施が必須。定性分析で存在が確認された場合、より詳細に調べるために定量分析が行われることが多く、アスベスト安全対策の判断材料となります。

事前調査(書面・目視・分析)

解体や改修工事に先立ち、アスベストの有無を確認する調査が義務付けられています。

まず設計図や仕様書を基にした書面調査、続いて現場での目視確認を実施。必要に応じて建材サンプルを採取し、専門機関で分析を行います。

これらの組み合わせでリスクを正確に把握することは、安全な施工体制を確保するための重要なステップとなります。

除去・封じ込め・囲い込み工法

アスベスト対策には、除去・封じ込め・囲い込みの三つの方法があります。

除去工法は建材を完全に取り除く方法でですが、費用や工期の負担が大きくなる傾向あり。封じ込め工法は薬剤などを使って繊維を固着させ飛散を防止する方法、囲い込み工法は板材などで覆って物理的に閉じ込める方法になります。

建材の種類や現場状況に応じて適切に選択されます。

中皮腫・石綿肺

中皮腫は肺や胸膜、腹膜に発生する悪性腫瘍で、アスベスト吸引が主要因とされています。石綿肺は長期間繊維を吸い込むことで肺が線維化し、呼吸困難を引き起こす病気です。

数十年の潜伏期間を経て発症する疾病のため、過去、アスベストに曝露した懸念のある方々は注意が必要。アスベストの危険性を示す代表的な疾病であり、現在も社会的な問題となっています。

特別管理産業廃棄物(廃石綿等)

アスベストを含む廃材は、飛散性の危険から「特別管理産業廃棄物」に分類され、通常の産廃よりも厳格な処理が求められます。

収集運搬や処分には許可を持つ専門業者が必要で、最終処分場も限られています。

不適切な処理は環境や住民に被害を及ぼす恐れがあるため、法令に従った適正処理がなされなければなりません。廃棄においても、アスベストは厳しい管理体制の下で扱われています。

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